おすもうさん天国

新米スー女の相撲日記

阿武咲と貴景勝~2018年一月場所目前~

こんばんは、寒い日が続きますね。今週はますます気温が低くなるみたいで今から恐ろしいです。


さて週末にはついに始まる、

大相撲初場所

 

先場所から世間を騒がせていた話題は段々と収まりつつはあるが、根本的な解決は未だ成されていない。そんな中行われる初場所。力士の皆さんは雑音が多い中集中が削がれることもあると思うが、ぜひとも踏ん張ってほしい。

さてさてそんな荒れる予感の初所場所、注目の力士と言えば……やっぱり阿武咲貴景勝の21歳コンビだろうか。何しろ秋場所と九州場所では大活躍の二人。一気に注目度が高まった。

21歳! 若い! だって大学に進学していたらまだ三年生だ。それなのに厳しい角界のほんの一握りしかなれない小結とは……なんかもう感服って感じ。おすもうさんって割と年齢不詳というか、パッと見みんな同じに見えたりもするが(私だけ?)、この二人がテレビの画面にアップで映し出されると、やっぱり肌のハリが違う。玉のような肌が汗が光っていると、ああ……若い……と思わずにはいられない。

そんな有望株の阿武咲と貴景勝を簡単にご紹介。

阿武咲奎也(おうのしょうふみや)。
青森県出身、阿武松部屋。相撲は突きと押しを得意とする力士。
入幕から三場所連続で二桁勝ち越しにより、九州場所から小結に昇進。赤い回しがトレードマーク、だと私は勝手に思っている。しかし九州場所、赤い回しから一転、紺色の落ち着いた色の回しに。個人的にこれすごーくショックだった。私の中では阿武咲といえば赤い回し、赤い回しといえば阿武咲くらいに思っていたから、なぜ変えてしまったんだ! と思わずにはいられなかった。小結になったんだから大人な色に、とでも思ったのだろうか。ちょっぴし淋しい気持ちになったお姉さん。そんな阿武咲、新小結として力が入ってしまうのか、序盤は不調。すると……なんと回しを赤色に変えたのである!!! 私はテレビの前で叫んだ。やっぱこれだよコレ! 本人曰く「初心に帰って」とのことだったが、本当に帰ってきてくれてありがとう。やっぱり阿武咲には赤色が似合う。こんなド派手な色若い内しか似合わないんだから、これからもどんどん着よう!
あと私の阿武咲の好きな所は、勝って花道を引き揚げていく時、必ずお付きの力士と拳と拳を合わせる所だ。これ、本当にかわいい。阿武咲の年相応な所にキュンとしてしまう。この瞬間は毎回毎回見れるわけではない。負けたときはもちろん悔しそうに引き上げて行くし、上位陣との戦いの時は勝っても帰らずに土俵下に待機しているからだ。秋場所の時は結構見れたのに、九州場所ではこのウェーイの瞬間がめっきり減ってしまった。お姉さん悲しい。
赤い回しが似合ったり、ウェーイな瞬間があったり、歌がうまかったり、阿武咲は所々で、俺まだ若いんだよね的な要素を出してくる。そこがたまらなく好きだ。いや、もちろん阿武咲の相撲も好きだ! 勝ち気な押し相撲は見ていて実に気持ちが良い! でもそんな力強い相撲を取り、インタビューにも堅実な答えを返す阿武咲も、まだまだ21歳なんだと思うと、もう可愛くて仕方がない。

 

そしてもう一人の小結は、貴景勝光信(たかけいしょうみつのぶ)。
兵庫県出身、貴乃花部屋。得意手は突き、押し。
初場所からの新小結だ。そして今話題になっている貴乃花部屋の力士。昇進時の記者会見では、貴乃花親方は姿を見せなかった。貴景勝は記者会見中、一人で受け答えをしていた。もちろん親方が姿を現せば、話題は貴景勝の昇進ではなく、「例の事件」へと集中してしまうだろう。しかしまだ若い貴景勝を一人で記者会見に送り出すとは……不安な気持ちで会見を見守っていたが、貴景勝は落ち着いた様子を受け答えをしていた。さすがだと思った。21歳にして小結の地位を手に入れた男、並の精神力ではない。
しかしそんな貴景勝にもお茶目なところがある。なぜかは分からないがよく口をパクパクと動かしているのだ。その姿はまるで酸欠寸前のフナ。なんだもうコイツ可愛すぎやしないかと言わずにはいられない。

 

新小結21歳コンビ。相撲界にはありがちな話だが、実は子供の頃からのライバルである。小学生の頃から何度も対戦している。そんな二人が九州場所九日目、ついに当たる。貴景勝は六勝二敗と好調なのに対し、阿武咲は二勝六敗と少し低迷気味だった。しかし阿武咲、つい先日回しを赤色にして心機一転をはかったばかり。八日目は赤い回しで白星を掴み、このまま勢いに乗ろうと必死であった。気合い十分の二人に、大きな声援が飛ぶ。先に阿武咲が手を突く。貴景勝が手を突き、そして立ち合い。貴景勝の突きで阿武咲は身体を起こされる。しかし貴景勝が少し引いてしまう。阿武咲はそこを見逃さなかった。一気に貴景勝を叩く。しかし貴景勝中々手をつかない。ついてたまるかと言わんばかりにつかない。結果阿武咲が叩き込みで勝ち。しかし貴景勝の負けたくないという気持ちがひしひしと伝わる一番だった。やはり長年のライバル阿武咲が先に小結に昇格したというのは、思うところがあるのだろうか。しかし今場所からは晴れて貴景勝も新小結。この若手二人がこれからどんな伝説を作っていってくれるのかと思うと、今から楽しみだ。

 

もちろんお気楽に楽しんでばかりもいられない。この不穏の空気の中、力士達にとっては色々と苦しい戦いになるだろう。先日宇良の全休が決まった。怪我をした膝を手術してまだ間もないからだろう。宇良贔屓の私としては幕下に下がるのは悲しいが、それでもまだ宇良は若い! まだいくらでもやり直せる。今はしっかりと養生して、また彼らしい相撲が取れるようになることを祈っている。


むしろ不安なのは三横綱だ。白鵬はどうするのだろうか。横綱にこんなことを言うのは失礼なのだろうが、果たして無給の状態で全力が出せるものなのだろうか。サービス残業は死んでもしない主義の私にとっては信じられない話だ。さらに例の事件を受けて世間の風潮は、モンゴル人力士に対してやや排他的だ。彼の相撲スタイルについても「横綱の品格」がどうだとか言われている。確かに向かってくる相手に対してドンと構える横綱相撲はかっこいい。けれども横綱が張り差しやかち上げを使うことは、そんなに悪いことだろうか。だって彼らは負ければそこで終わりなのだから。もちろんどんな手を使っても勝てば良いとかとういうわけではないが……ううん、難しい。まあなにを言われようと、白鵬が強いということには変わりはない。


稀勢の里鶴竜には崖っぷちの一年となりそうだ。怪我で休場が続く鶴竜には、今年進退を決める一年とされている。新米スー女の私にとって、鶴竜がどんな横綱なのかまだつかめ切れていない。是非活躍する姿を見てみたい。
稀勢の里は……この間の九州場所が残念すぎて何ともいえない。怪我が完治していないだの、下半身の強化がたりないだの色々と言われているが、私は九州場所休場前、稀勢の里が負けた時のあの悔しそうな顔が忘れられない。横綱は心から悔しかったのだろう。負けたことがというより、思うように相撲が取れない自分を悔しいと思っているという気がした。本来精神的に強いとはいえない稀勢の里。それでも横綱という大きなものを背負い戦い続ける彼に、エールを送らずにはいられない。がんばれ! 稀勢の里
でもやっぱり、番付に日馬富士の名前が無いことに心が痛む。

 

先日式守伊之助の悲しいニュースが流れた。声のよく通る行司さんだったのに残念で仕方がない。しかしお酒の不始末は自己責任だ。酒は飲んでも飲まれるな。新年会やなんやらでお酒の席が増えるこの季節。重々注意したい。私も先日大学同窓会があった。相撲にハマっていると言ったら、「スー女って奴じゃん!」と言われた。新米スー女を名乗ってまだ日の浅い私。これからも色々と勉強していきたい。